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物語 シンガポールの歴史

昨年仕事でシンガポールへ行く機会があったのだが、どうせ仕事で旅程のほぼすべてが潰れるだろうと思い、何の下調べもせずに行った。実際、仕事で95%潰れたし、ほぼ何も見て回れなかったのだけど、ほんのちょっと歩いてみた時間で感じた”何か”は嫌いではなかった。その結果、自分の中でシンガポールについて引っ掛かりを残したまま日本に戻ることになった。で、たまたま誰かがtwitterで紹介していたので手にとって読んでみたのだけど、シンガポールについて何も知らなかったということに改めて気づかされた。

読んでみての印象はラッフルズがシンガポールを作ってからの政治・歴史の流れがまとめられており、どのように今のシンガポールができたのかを端的に知るのによい一冊だと思う。筆者があとがきで書かれている通り、文化的な側面や、シンガポールの一般市民の意識がどのようなものなのかが書かれていないのが少し残念だが。

シンガポールの原型ができてからほんの200年、国家として成立してからもまだ50年程度という若い国。しかもその大部分がリー・クアンユーの下で作られた国。ようやく彼の手から離れて進み始めたシンガポールがどのようになるかはこれからのお楽しみ、というところだろう。

 

この本を読んで改めてシンガポールを訪れたくなった。ラッフルズホテルのロングバーでシンガポール・スリングを飲みつつ、あのとき感じた”何か”の正体についてゆっくり思索にふけりたい。

 

物語 シンガポールの歴史 (中公新書)

物語 シンガポールの歴史 (中公新書)